【報告】貧Q第1回ミーティング(2013/4/21 於・久喜総合文化会館 研修室1)

「貧困をなくすためのクィアの会」の第1回ミーティングが久喜市にて2013年4月21日に開催され、正式に会が立ち上げられました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

ミーティングには約20名が参加し、3時間強にわたって貧Qの今後について話し合いました。その他にも、貧困の問題とクィアの問題を一緒に考えたい、という共通点のもと、様々な立場の、様々な動機を持った参加者が集まったことで、貧Qというグループの運営についてだけではなく、様々な情報交換の場にもなりました。今後もこういった機会を継続してつくってゆきたいと考えております。

貧困とクィアの問題としては、具体的に以下のような問題が挙げられました。

  • 医療の問題(医療業界のシスジェンダー中心・異性愛中心的なあり方、医療費と保険、HIV治療へのアクセス、メンタルヘルスなど)
  • 雇用の問題(就職活動における性別の取扱い、メンタルヘルス、製造業の男性中心主義など)
  • 支援施設などの部屋割りや区画分けが男女別であることなどの問題
  • クィアというつながりの中での支援体制の不備(例:DJパトリックが支援を求めていたにもかかわらず、小額の寄付しか集まらず、最近貧困のなか命を落としたことなど)

貧Qとして考えてゆきたいこととして、以下のような点が挙げられました。

  • 主流になりつつある「LGBT」という枠組み(特に「LGBT市場」など)からこぼれ落ちるクィアの存在と可視性(貧困層、外国人、障害者など)
  • アクセシビリティの向上(オンライン・オフラインの使い分け、発信媒体の多様化、使用言語、言語の柔軟な表記など)
  • 具体的にアクションを起こすことと、社会構造への批判的活動の、バランス
  • 「貧困」を生み出す社会構造の問題、「貧困」を作り出し、それによって得をしている層の責任
  • ミクロな生活の場における「クィア」のありかたと、それを「クィア」(あるいは「LGBT」など)と呼ぶことの問題性

以下のような課題が挙げられました。

  • 主流になりつつある「LGBT」という枠組みでのメディアや世間の注目が増えているなか、その枠組みからこぼれ落ちるクィアが見落とされ、見放されていかないように、声をあげてゆく。
  • 「貧困」の問題や経験について語ることができるクィアの場を確保してゆく。
  • 北関東のローカルな団体として、地域の企業や医療業界に働きかけをしてゆく。
  • 「貧困をなくす」が「貧困状態にある者を地域から追い出す」という意味で使われる言葉でもあることを認識し、自分たちの活動や言論が後者に与しないように注意する。
  • クィアはどこにでもいるが、誰がクィアなのか判別できない(判別しようとすることがその場のクィアにとって不利益となることもある)ため、「どこにでもいる、ここにもいる」という前提で活動をしてゆく。

以上の話し合いを通して、今後の活動としては、まず以下の取り組みの検討を進めることとなりました。

  • 「貧困」と「クィア」の問題を同時に扱った冊子を製作する。オンラインでも読めるようにして、携帯電話からのアクセスも可能にする。冊子の内容は、特定の問題についての文章や、情報提供、呼びかけ、貧困とクィアの問題が重なる事例など。(頒布方法や時期、頒布対象は再度話し合う)
  • 炊き出しなどのホームレス支援に参加する。
  • 継続してミーティングを開催し、経験や考えを共有する場をつくる。
  • 「貧困」と「クィア」の問題について、勉強する会を開催する。(外部講師を呼ぶ形式、互いに意見交換する形式、貧Qメンバーが講師をする形式など)
  • 医療従事者や、雇用主、弁護士会など、対象を限定した形での働きかけを行う準備として、地域の団体などにアプローチする。
  • 直接会として金銭的な援助をすることは予定していないが、引き続き具体的な援助の方法について検討する。

会の名前については、様々な意見が出ましたが、仮称であった「貧困をなくすためのクィアの会」、略称「貧Q」を正式名称とすることになりました。今後改名する可能性は捨てていません。

「貧困をなくすためのクィアの会」という名前については、いくつかの論点が出ました。

  • そもそも「なくす」ことを目指すのか、「なくす」とはどういう意味か
  • いま「貧困」というものがあたかも自然に存在していて、それを「なくす」という意味なら、その「貧困」をそもそも誰がつくった/つくっているのか、そこの責任は棚上げにしてしまうのか
  • 「貧困」とはそもそも行政用語で、ひとびとを管理する視点から見た呼び名であるのに、それを使うというのはどうなのか
  • 貧困状態にあることは絶対に嫌なことで、完全に消え去るべきものだ、という価値判断は、そもそも「貧困」の存在によって得している層の価値基準なのではないか

貧Qでは、のちのち公開する趣意文にて以上の論点について触れ、「貧困をなくすためのクィアの会」という名前を使いつつも、貧Qとしてはどのような立場を採用するのか表明する予定です。

その他決定したことは以下の通りです。

  • 各種SNS、ブログ、メールニュース、及びメールのやりとりについては、しばらくのあいだ呼びかけ人のマサキチトセが担当することとし、今後メンバーが固定化するにつれて分業を図って行く。
  • 交通費補助の計算方法については、今回のミーティングにおいては仮の計算方法で支給し、あとで運営MLにて最終的な計算方法を決める。その際に生じる差額については、足りない分は追加で支給し、支給しすぎた分については仮の計算方法を考えたマサキチトセが個人的に補填する。
  • 収支報告は逐一運営MLに流すこととし、残高が10万円を超えたら会として銀行口座を開設する。

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  1. ピンバック: 貧困をなくすためのクィアの会(仮)

  2. ピンバック: 【クィアx貧困】貧困をなくすためのクィアの会が2013年4月21日に発足しました | 包帯のような嘘

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